朝のラッシュ時
電車にのった。
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ドアが開いた時
涼し気な表情の人達が
間を保ちながらそこにいた。
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頭には大きなものが乗っている。
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その大きなものがのった人達の
間のスペースに
わたしはそっと佇んだ。
電車は次の駅に向かって走り出した
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両隣の人の声がわずかに
聞こえた
キャップ…?
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そのまま、何駅か通過し
私はその空間を後にする
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改札を抜ける
正面横に大きなポスターが目に入る
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………
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私の脳裏に回想が走る
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……..キャップ…..….,
両隣からわずかにもれてきた声と、
改札で駅員さんが
何かを言っているように感じた声
ドアが開いた時に、
ラッシュ時とは思えない
空気を感じた事
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そのポスターには
綿菓子のような犬が
綿菓子のような帽子をかぶり
使用時以外はコンパクト!の
キャッチフレーズとともに、
朝のラッシュアワー時の
綿菓子のような、それの着用を促していた。
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わたしは
脳裏に残る両隣の人に、
胸の内で
そっとお詫びと礼をした。
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ネクタイをキュッと締め直し
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個々の快適さとは何かを思いながら
.
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“”パーソナル
.
ヘッド
.
スペース””
と
小声でつぶやく
.
,
ふふっと
少しこみあげてきた
微笑みとともに
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わたしは足早に駅を後にした。
ガラスのビルの壁に太陽が反射して、
駅の出入口が照らされている。
おはよう。
今日も快晴だ。
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