弟たちが言った。
「お花が咲いたから見てほしいの。」
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僕は、重い腰を持ちあげて
弟たちに
ついていく。
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ずいぶんと歩いただろうか?
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てっきり、おうちのお庭に咲いた
お花だと思っていた僕は、
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スキップする
弟たちに感化され
ステップをふむ、
体はとても軽い。
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「お兄ちゃんの特等席です。どうぞ」
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「僕たちがいいよーって言ったら、
まぶたをひらいてみて」
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声がはずんでいる。
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「お兄ちゃん、いいよー」
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僕はまぶたをゆっくりゆっくりひらいた。
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まぶしくて、一瞬閉じてしまったが、
もう一度ゆっくりあけてみる。
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僕は、
あおい空に、
浮かぶお花に、
、、、
僕は、、、
思わずふきだしてしまった。
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お花が踊っている。
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あまりにも弟達が楽しそうに、
僕をよぶものだから、
僕も
お花になった。
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僕は弟たちと
走り踊った。
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(弟たちは、いつだってお花畑だ)
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そして弟たちは言った。
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ねえ、お兄ちゃん、まままがね、
お兄ちゃんに似てるーってよく言うの。
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【あ。。あ、は、は。】
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僕はお花で走り回る。
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僕は僕を思い出す。
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今日も楽園だ。
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