空にお花が踊る夜
僕たちは、
コットンキャンディーちゃんの背に乗って
空に遊ぶ
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カラフルなお花達が
次々に満開に開いていくそれは、
まるで表情と色と形を変えていく
万華鏡のよう。
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一つとして同じものはないから、
僕たちは瞬きを忘れて
リズムに遊ぶ
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「お兄ちゃん、ぼく感動しちゃう。。。
お、お兄ちゃん?…どうしたの?」
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「「僕も感動しちゃってたの」」
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「素晴らしいものね」
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「「うん。
ずいぶん前にね、花火師さんなどの
伝統芸術に関わる人達の本を読んだの。
花火を作った人も、ぼくたちと一緒に
今この瞬間にのみ、初めてその花火を
観るんだって!」」
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「そっかあ、打ち上げ花火は予行なく
この瞬間が本番だものね」
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「「うん。花火は打ちあがる瞬間まで
技術は鍛錬はもちろんだけれど、
空に花火が開いた時の(空想や想像力など)の
イマジネーションのみで作られているんだって。
今この瞬間、
どのような気持ちなんだろう?って
そんな事も思ったら、
感動が数倍になっちゃったの」」
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「そんな事を思っていたんだね。
きっと今、この瞬間を
花火を観ている皆が様々な
思いで観ているんだね」
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「わあー、フィナーレだよ!お兄ちゃん。
素敵だね」
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「「うん、とっても素敵」」
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最高に美しい瞬間を
僕たちはこの胸にしまった。
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